何かを集めることは人間に本能的に備わっているものらしい。何かを収集するという行為は何かを反復する行為と似ているところがある。子どもの遊びを見ていると、どの遊びにも必ず繰り返しの要素が含まれている。最近の子供の遊びや遊び道具を見ていると、一人遊びの要素が強いように思う。兄弟が少ないこともその原因の一つだろうが、子どもの遊びの基本はやはり繰り返し同じ行為を反復することにあり、その繰り返される行為とその結果にある小さな差異に興味と喜びを感じていることは間違いない。最近の遊び道具は、子供の心理、それに親の心理をも考えて興味深く遊べるように工夫してある。子供の遊びに対する衝動は繰り返すという行為にあり、遊びの内容にあるのではない。極論すれば、繰り返すことが出来れば、内容はなんでもいいのである。内容は単純であればあるほどいいということになる。その典型的な遊びが、昔からある「かくれんぼ」「石蹴り」「おしくらまんじゅう」などがある。これらの遊びはいかにも単純である。反復が難しい複雑なものは繰り返しが難しいと、逆に飽きてしまうのである。その点から言うと、最近の子供のおもちゃは複雑すぎて、到底長続きはせず、半年もすれば飽きられてしまうだろう。けん玉や竹馬などの遊びもあるが、それほど現代に普及するとは思えない。 Read More →