「路地裏」である条件は、大勢の人で賑あわない静かな場所であること。時間が他の場所よりゆっくりと流れるように感じられることの二つである。もう一つ付け加えるとすれば、自分の知らないものが隠されており、ある種の不安を感じてしまうと同時に、これはどこかで出会ったことがあるようにも思える既知性とそれへの懐かしさを同時に感じてしまうような場所である。
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 現今の都市はビルやマンションが立ち並び、それが郊外へと広がりつつある。この現象は大都市に限ったことではない。70年代ごろ「庭付き一戸建ての家」に住みたい、という意識が広がった。郊外に住宅のための土地が造成され、いわゆる「団地」なるものが増設されたのもこのころである。都市の中心は土地の値段が高いから、畢竟、郊外に移り住むことになるのである。そうなると当然、通勤に時間がかかる。90年代に入って、遠くの一戸建てより近くのマンション、という意識が芽生え、現代はその考え方が主流だ。自分たちの生活はマンション、ときどき祖父母の家に遊びにいけばいい。戸締りも鍵一つですべて片付く。掃除も楽だし、買い物も便利だ、ということらしい。老人たちも、田舎の家を手放して、都市型の老人施設に住む人が増えているという。この反転現象の原因は、日本が「少子高齢化社会」になったことにあり、それが最近さらに加速されていることにあることは間違いない。
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