私の学生時代に「孤独な群衆」とか「群衆の中の孤独」とかいう言葉が流行ったことがあった。その時、「孤独」ということが辞書的な「ひとりぼっち」とか「話し相手がいない寂しさ」とかいった、当本人が直接感ずるものではなく、他者との関係に中で作られるものだということを意識させられた覚えがある。言葉は同じ言葉でも意味やニュアンスが状況によって変化することは確かだが、今思うことは、言葉は他の言葉との関係のなかで決定されるということであリ、時によっては意味が反転してしまうこともあるということである。
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