川は人間の生活と密接不可分な関係にある。現代は道路のほうが重要になり、地図を見ても川は無視される傾向にあり、川の名前が書いてない地図も多い。自動車なるものが登場してきてから河川は道路に重要度を奪われてしまったのである。しかし川の重要性がなくなったわけではない。そもそも日本は海に囲まれた島国だが、海洋国ではないし、そう呼ばれることもない。日本はやはり山と川の国なのである。「山は青きふるさと、水は清きふるさと」なのである。ただ、海がそれを支えてくれているのである。その全体像を把握するまでに私は30年かかったと思っている。私は海のない、山と川だけの甲斐の国に育ったからである。小学5年生になるまで、海を見たことがなかった。テレビもなかったので海なるものを想像することさえなかった。「海は広いな大きいな、、、行ってみたいなよそのくに」と言った教科書の言葉が、まさに夢のように思われた子供時代を私達は送っていたのである。 Read More →