最近いろいろな分野で、新たな現象が起こりつつあるように感ずる。
まず気候である。日本の気候は繊細な移り行きがあり、一年がその周期になっている。最も典型的なものが春夏秋冬である。しかし、日本の季節の移り変わりはもっとその経過は短く区切られて名前も付けられていた。年、月、気、候の4つが基本だが、月の前半を節とよんでいた。これまで日本人は、時の流れに敏感であり、気を配り、季節の移り変わりに楽しみを感じていた。しかしこの数年間はその季節の移り変わりに変化が見られるようになった。いわゆる温暖化傾向がさけばれだしたのはかなり前であるが、現在は気候の移り変わり自体に変化が出てきた。地殻変動も活発化しつつあるという報告もある。それに関係してか、日本の気候が亜熱帯化し始めたのは事実らしい。いわゆる「自然史」に変化が起きたのである。宇宙がそれ自体変化しており、地球もその影響を受け変化し続けていることは疑えない。しかもそれに人間の欲望からの人為が加担し続けているということである。それ故、私がここで言いたいのは、いわゆる「自然史」の変化に、人間の営みが悪しき影響を与えていることも確かであり、そのことに自覚的にならなければならない、ということである。私は人間の営みの流れをここでは「時代」あるいは「時代性」と言う言葉で表しておきたい。この「時代性」にもいま大きな変化が起こりつつあるように思える。
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